32. いにしえの日本人気質

古来より、日本をはじめアジア各国では
自然と調和した暮らしぶりを尊ぶ。

欧米人は押しなべて陣地を囲い、
頑丈な家をこしらえ、
自然の恵みを狩って命を紡ぐ。

布は着丈に合わせて裁断し、
着脱しやすいよう固いボタンやチャックで仕上げる。

私たちは、布のまとい方に工夫を凝らし、
1枚で何通りの着方もできるよう余韻を残す。

風呂敷の包み方のバリエーションを覚えるのと、
中身に応じて用途別のバッグを製作するのでは、
便利が違う。

こうして暮らしてきた私たちは、
人間が環境に合わせて変化するのが常態で、
環境そのものを変える思考には
なりにくいのかもしれない。

アングロサクソンが
人為的につくった環境に対しても自分を抑え、
我慢し、何かを諦めて何かを得ようとする。

惜しむらくは無機質で人工的な環境に身を任せても、
自分たちにとって都合がいいような恵みは期待できないだろう。(吉松)

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