子どもは元気だ。
そこいらじゅうを走り回ってよく転び、
よく泣く。
こんなとき「大丈夫。痛くないよ」と言って慰めるのは、
あまり効かない。
「うん、痛かったね。びっくりしたよね」と、
いったんは子どもの気持ちになって共感する。
それから子どもが泣き止むタイミングで
「偉いね。強い子だ!」と言って認めてあげると、
子どもは案外ケロッとしているそうだ。
いったん誰かに感情を受け止めてもらうことが
大きな安心感につながるのだろう。
実際には子どもに限らない。
私たち大人もつらい気持ち、
悲しい気持ち、
怒りの感情、
さみしい思いを誰かに受け取ってもらうと、
それだけで少しほろっとして励みになる。
もし誰にも受け取ってもらえなければ、
せめて自分だけはしっかりと自分の感情に向き合って、
認めてあげるのはどうだろうか。
きっと人に共感する練習になるはずだ。 (吉松)