77. フラリーマンより深刻なのは

「働き方改革」で早く帰れるのにわざわざ寄り道して家に帰らない「フラリーマン」と呼ばれるビジネスパーソンが少なからずいることをNHKのテレビで知った。
家に帰るより、ゲームセンターやバッティングセンターで一人で時間を潰して帰宅するのである。
家族と何を話して良いか、何をすれば良いのか、分からないのであろう。

それよりも会社では目標が明確であり、上司の指示や要求に応えれば、自分の存在価値を確認できる。筆者の経験だとそういう理屈になる。

そして、反省している。

コミュニケーションは意思の伝達であり、ビジネスではわかりやすいことが第一である。

しかし、家庭では、子どもを良い学校に入れるとか、人よりも贅沢な暮らしをするとかではなく、家族で暮らしていることが一番重要だ。
父親だけではなく、子どもも親の期待に応えられないと苦しむ。そのことで家庭に帰れなくなれば、フラリーマン以上に深刻である。何もしないで、家族といるだけで安らぐ。

そんな家族が増えれば、家庭を持ちたい若者も増え、少子化に歯止めがかかるかもしれない。

山口伸一

関連記事

  1. 52. 本当のおもてなし・心づかい

  2. 75. 怒りの下にあるもの。その1

  3. 73. ストライクゾーン

  4. 15. 研修の評価について(その1)

  5. 90.人望と改革

  6. 60. 論理的な仕事の仕方

  7. 18. 「モデリング」と「リフレーミング」

  8. 16. 研修の評価について(その2)

  9. 85.やらされ感の解放

最近の記事

PAGE TOP