怒りの感情は次の3つの順で発生する。
1.ある出来事が発生する。
2.その出来事に意味付ける。
3.その意味付けの結果、怒りが生じる。
例えば、部下がミーティング開始ギリギリに会議室に入る。= 出来事
それに対して、上司は、ミーティング開始直前に入ることは、時間管理がルーズな奴だと思う。= 意味づけ
そして、怒りの感情がわいてくる。= 怒り
ここで、気を付けたいのは、「2.その出来事に意味付ける。」というところである。
もしかしたら、部下に何かがあったために、ギリギリに会議室に入ったかもしれない。
上司の怒りの背後に「ミーティングの開始5分前に会議室に入るべき」という考えがあったようだ。
その「べき」とは、上司が今まで生きてきた中で蓄積された教訓かもしれないが、果たして絶対的に正しい考え方だろうか?
部下は、「ミーティングの開始前に会議室に入るべき」と考えており、「5分前」については特に問題視していなかったかもしれない。
自分のべきが脅かされたら、まず、相手も独自の「べき」があると理解しよう。相手の「べき」を理解する手段は、怒ることではなく、相手と話し合うことである。そうすると、「3.その意味付けの結果」が改善される。(高橋)